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術後ウエアーで脱エリカラ生活

今回はすてきな術後ウエアーをご紹介します。
写真はミニチュアプードルのベリーちゃんです。
手術の縫合部を舐めないようにと、ママがお腹まで隠れるお洋服にズボンをつけてくれて、
完璧にカバーすることができました。
実は写真の服が出来上がるまでにはいろいろとありました。
ベリーちゃん、エリザベスカラーはお好きでないようで、
どうしも受け入れられず、エリカラと戦い、襲ってしまうのです。
でも、手術部位は気になってしまって…、そして事件が起き…。
そこで、初めはベリーちゃんママが持っていたマナーベルトタイプのお洋服をリメイクして、
お腹から会陰までカバーできるお洋服を作ってくれました。
でもこれだと甘い部分があり、さらに改良が重ねられ、
市販のお腹が隠れるお洋服にかわいい柄のズボンをつけて、
写真のような絶対舐められないような完成形になりました。
今回はママの大活躍で、無事に傷がきれいに治りました。
そして、私の管理不行届きを反省しなくてはいけないのですが、
ベリーちゃんママにこんなにすてきで、機能的な服を教えてもらい、
ママの愛情の深さを感じることができ、とても勉強になりました。
そこで、「お洋服のススメ」です。
犬に服を着せることに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、
服を着せることのメリットはたくさんあります。
濡らして着せると涼しくなる機能性の服、
寒がりなコや高齢犬には防寒用に(こんなに暑いときに言われてもピンとこないと思いますが)、
雨の日のレインコート、抜け毛対策、皮膚が痒いとき皮膚を傷つけないようになど。つるこさんのレインコート。
かわいいってことも大事です。
それがほかの人やワンちゃんとのコミュニケーションのきっかけになることだってあるかもしれません。
犬だって、「かわいいね~」って褒められたら、うれしくなるはずです。
そして、洋服に慣れていれば、痒いときやケガをしたとき、
また手術の傷の保護の為にエリザベスカラーの代わりになることだってあります。
エリザベスカラーをつけての生活はとても動物たちにとってストレスになります。
すぐに慣れてしまい、ちっとも気にしていないように見えるコもいますが、でも鬱陶しいはずです。
つるこさんの為に作った術後服。
お腹の傷口をカバー。マジックテープで簡単着脱。
まだ服を着せたことがないようでしたら、もう少し涼しくなってから、チャレンジしてみてください。
服を着せるには動物の手を握ったり、動かしたりしないといけません。
動物の関節の動き方を知ったり、皮膚の状態を見たり、スキンシップをとるきっかけにもなります。
ただ、毛玉ができやすかったり、体のサイズに合わないと窮屈だったり、
または大きすぎて、変なところに手が入ってしまったりなど、トラブルになることもありますので、ご注意ください。
よく観察しながら、そして清潔に保つように心がけましょう。
おまけ。
家族の着なくなった服などで作ったつるこさんの服たち。
一番右が術後服。
寒がりなので、寒さ対策で服を着ていましたが、
着ると毛玉がいっぱいできてしまい、ブラッシングが欠かせなくなります。
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